『ビタミンC配合スキンケア』の効果はどれも同じではありません!
ビタミンCの肌への効果とは?
ビタミンCの肌への効果は大きく分けて6種類あります。
- しみ予防(メラニン合成の阻害)
- すでにできたしみの色を薄くする
- 肌のターンオーバを促進
- 抗酸化作用
- コラーゲンの合成を促進
- 皮脂の過剰分泌の抑制
ビタミンCは、「ピュアビタミンC」と「ビタミンC誘導体」の2種類に分かれます。
ピュアビタミンCは不安定で皮膚の中へ吸収・浸透しにくい物質です。さらに、紫外線などの刺激でピュアビタミンC自体が活性酸素の一種の「ビタミンCラジカル」に変化してしまうことがあります。これが逆に肌に悪影響を与えてしまうことがあります。そこで、ビタミンCの構造の一部を変化させ、壊れにくくしたのが「ビタミンC誘導体」です。誘導体にすることで、ビタミンCの効果をさらに高めることもできます。
「ビタミンC誘導体」の種類
化粧品に使用できるビタミンC誘導体は70種類以上も存在します。それぞれに効果が異なりますが、大きく3つのタイプに分けられます。
◆ 水溶性ビタミンC誘導体
ピュアビタミンCに水に溶ける物質を加えることで、安定性を高めたものです。
化粧水や美容液など液体タイプの化粧品に多く用いられています。
即効性が高まったり、肌へ浸透しやすくなったりしますが、乾燥感があるので敏感肌の方には不向きです。
◆ 脂溶性ビタミンC誘導体
ピュアビタミンCに油に溶ける物質を加えることで、安定性を高めたものです。
油分を多く含む乳液やジェル、クリームなどに多く用いられています。
肌へ浸透しやすくなったり、保湿効果があがったり、じっくり効果を発揮すると言われていますが、ベタつきやすく脂性肌の人には向かないことがあります。
◆ 両親媒性ビタミンC
ピュアビタミンCに水にも油にも溶ける物質を加えることで、安定性を高めたものです。
化粧水、ジェル、乳液、クリームなどさまざまな剤型の化粧品に配合することができます。
水にも油にも溶けるため、肌への浸透性が最も高いと言われていますが、コストがかかり、他の誘導体と比べると高配合しづらいと言われています。
当院で取り扱っている「AP5」シリーズ
当院では、医療機関専売スキンケアブランドITOの「AP5」シリーズを導入しています。
医療機関専売とは、クリニックなどの医療機関でしか購入することができず、より高品質で効果的な製剤を使用しています。
そのラインナップの中でも、主に「APPS」と「GO-VC」という両親媒性ビタミンCを配合した製品を採用しています。
◆ APPS
APPSはビタミンC誘導体の代表格とも言われており、従来のビタミンC誘導体よりも100倍以上も皮膚に浸透し、イオン導入などを使用しないと届かないといわれていた真皮まで到達すると言われています。
APPSには、パルミチン酸という脂質を従来のリン酸型ビタミンCに結合させており、皮膚内部への浸透性をより高めることに成功し、コラーゲン合成を今まで以上に促進し、従来の誘導体以上にシミやしわの改善に大きな効果が発揮できるようになりました。
また、細胞膜の成分であるリン脂質構造にちかい形をしているため、細胞への浸透性が高まり、細胞内で発生する大量の活性酸素を消去します。
しかし、パルミチン酸は脂なので高濃度で配合するとややべたつきやすく、変質しやすいというデメリットもあります。
◆ GO-VC
GO-VCは、ピュアビタミンCにグリセリン(保湿成分)とオクタノール(抗菌成分)を結合させた進化型の両親媒性ビタミンC誘導体です。
グリセリンは、もともと肌に存在する天然保湿因子の一つで、水分を引き込む作用があり強力な保湿力を持つ優れた成分です。
また、オクタノールにも特別な作用があり、この効果によってGO-VCでは他のビタミンC誘導体にはない、
・アクネ菌増殖の抑制作用
・ピーリング作用
があることが研究結果で明らかになっています。

まずはお試しいただくために
肌質は患者様によって異なりますし、好みのテクスチャーなども異なるので、まずはお試しいただけるように工夫をしています。
- パウダールームのクレンジング・洗顔はAP5シリーズのものを使用しています。
- 「クレンジング・洗顔・化粧水・保湿ジェル・保湿クリーム・日焼け止め」の6種類を1回分のセットにした、お試しセットを販売しています。(税込 600円)
- GO-VCとグリコール酸を配合し、その後のスキンケアの浸透を高める「ステムトナーGC」のお試し用10mlを1,000 円(税込)で販売しています。
まずはこちらでお試しいただいいて、患者様自身のお肌に合うかどうかをご確認いただければと思います。
世の中にはたくさんの「ビタミンC配合スキンケア」が存在していますが、配合されているビタミンCによって効果は全く異なります。
毎日お肌につけるものだからこそ、未来の自分のお肌のためにも、安心・安全で効果の高いものを使用していただければと思います。
院長 野口