介護福祉士は厚生労働省が所管する国家資格であり、少子高齢化の進行により介護人材の需要は今後も高い水準で推移するとされ、2040年には約272万人と今より57万人の人材が必要とされています。
引用:厚生労働省「介護人材確保に向けた取組」
専門学校は、指定養成施設として国家試験の受験要件を満たすだけでなく、介護技術や医学的基礎知識、コミュニケーション力などを体系的に学べる点が特徴です。
さらに、福祉施設との連携による実習や就職サポートが整っている学校を選ぶことで、資格取得後の働き方や職場定着にも影響します。
本記事では、教育環境・実習制度・就職支援の実績をもとに評価されている学校を紹介します。
介護士を目指せる専門学校おすすめ3選
介護福祉士は高齢化社会で需要が増加している国家資格であり、専門学校で体系的に学ぶことで国家試験の受験資格が得られるのはもちろん、実践力や就職力を高めることができます。
専門学校は厚生労働省の指定養成施設として国家資格の受験要件を満たすだけでなく、現場で即戦力となるスキルを身につけられるカリキュラムが組まれています。
加えて、実際の福祉施設との連携や豊富な実習機会、そして就職サポート制度があることも選び方の重要なポイントです。
ここでは、現場対応力と資格取得支援、卒業後のキャリア形成を支える環境が整っている3校について、それぞれの学校が持つ強みや特徴、教育内容について詳しく解説します。
日本福祉教育専門学校
日本福祉教育専門学校は、40年以上の教育実績に基づく実践力重視のカリキュラムと充実した資格・就職支援が大きな強みです。
日本福祉教育専門学校では、現場で活きる支援力を育む教育を重視し、多様な当事者や専門職からの学びをカリキュラムに取り入れています。
介護福祉士の国家資格取得に必要な科目を2年間で学び、複数回の実習を通じて現場対応力を高める構成になっています。
また、創立から40年以上の歴史があり、卒業生約18,000人以上のネットワークを活かした就職支援や求人紹介が豊富です。
専門学校としては比較的大きなネットワークを持ち、福祉・医療分野の評価も高いことが特徴です。
授業内では実践的なロールプレイや演習、現場の声を取り入れたケーススタディなどに取り組み、単なる知識習得にとどまらず、支援の現場で即戦力として働くための力を養います。
個別の学習サポートや国家試験対策が整っている点も、初めて介護の学びに挑戦する人にとって安心できるポイントと言えるでしょう。
| 名称 | 日本福祉教育専門学校 |
| 連絡先 | 【本校舎】 TEL:03-3205-1611 【高田校舎】 TEL:03-3982-2511 |
| 住所 | 【本校舎】 東京都新宿区高田馬場2-16-3 【高田校舎】 東京都豊島区高田3-6-15 |
東京福祉専門学校
東京福祉専門学校は、国家試験合格率が高く実習を重視した教育とサポート体制に定評がある介護福祉士養成校です。
東京福祉専門学校の介護福祉士科では、国家資格取得を目指すカリキュラムが整っており、実践中心の授業や豊富な現場実習を通じて基礎から応用まで段階的に学べる点が特徴です。
実習は実際の福祉施設やシミュレーションを活用し、現場対応力を身に付ける機会が豊富にあります。
また、学校側のサポート体制が厚く、勉強が苦手な人でも基礎からじっくり学べるよう、先生と学生の距離が近い環境になっている点が評価されています。
国家資格の合格実績についても、同校では高い合格率が報告されており、基礎からの段階的な指導が合格につながっていることがわかるでしょう。
さらに、学費サポート制度や留学生サポートも整っているため、経済的な負担を抑えながら学びたい人にも選択肢が広がっています。
口コミでも実習や授業の充実を評価する声が多く、実践的な学びを重視する人に向いた学校です。
初めて介護の専門教育を受ける人にとって、実習中心の学びと丁寧なサポートは安心材料となるでしょう。
| 名称 | 東京福祉専門学校 |
| 連絡先 | TEL:0120-21-2323 |
| 住所 | 東京都江戸川区西葛西5丁目10-32 |
首都医校
首都医校は、医療・福祉分野全体の教育基盤を持つ専門学校として、介護福祉士養成に加え高度な実践力を身につける学びが可能な点でおすすめです。
首都医校の介護福祉学科は、2年制で介護福祉士の国家資格取得を目指すことができるカリキュラムが整っています。
専門学校として医療・福祉全般の教育環境が充実しており、介護だけでなくリハビリや在宅医療連携など幅広い視点で学べる点が大きな特徴です。
国家試験対策では、早期から模擬試験や個別指導を行い、合格への準備を段階的に進めていく体制が整っています。
また、提携先の福祉施設で学外実習を豊富に実施し、実際の現場でのコミュニケーションや介護技術の習得につなげています。
加えて、病院や施設と連携した奨学金制度や就職支援もあり、卒業後の進路形成も強みです。
医療系校としてのバックグラウンドがあるため、介護福祉士としての専門性に加えて、医療的知識や多職種連携の考え方を学べる点は、介護現場で即戦力として働きたい人にとって大きなメリットになるでしょう。
| 名称 | 首都医校 |
| 連絡先 | TEL:03-3346-3000 |
| 住所 | 東京都新宿区西新宿1-7-3 総合校舎コクーンタワー |
介護福祉士になるための方法
介護福祉士になるための方法は、主に「実務経験ルート」「養成施設ルート」「福祉系高校ルート」の3つに分けられます。
引用:社会福祉振興・試験センター「介護福祉士国家試験」
介護福祉士は国家資格であり、厚生労働省が定めた要件を満たしたうえで国家試験に合格する必要があります。
どのルートを選んでも最終的には国家試験の受験が必須ですが、年齢や学歴、現在の職業によって適した道は異なります。(参照:福祉医療機構「介護福祉士」)
ここでは、介護福祉士になるための方法がどのような人におすすめなのかを整理しながら解説します。
社会人からキャリアチェンジなら実務経験がおすすめ
社会人から介護福祉士を目指す場合、実務経験ルートは現実的で選ばれやすい方法です。
このルートでは、介護施設などで介護職員として働きながら、3年以上の実務経験と実務者研修を積むことで国家試験の受験資格を得ます。
2016年度からは介護などの実務経験が3年以上あることに加え、実務者研修を修了していることが国家試験の受験資格となりました。実務経験の範囲についてはそれぞれの関連法規にもとづいて定められています。
引用:福祉医療機構「介護福祉士」
実務経験ルートの特徴は、収入を得ながら資格取得を目指せる点です。
無資格・未経験からスタートできる求人も多く、初任者研修を経て段階的にスキルアップしていく流れが一般的です。
現場での経験を通じて、身体介護や生活支援、記録業務などを実践的に学べるため、試験対策だけでなく実務力も身につきやすいとされています。
一方で、資格取得までに時間がかかる点や、仕事と学習を両立する必要がある点は考慮が必要です。
最短で基礎からしっかり学びたいなら専門学校がおすすめ
基礎から体系的に学び、比較的短期間で介護福祉士を目指したい場合は、専門学校などの養成施設ルートが適しています。
介護福祉士養成施設では、介護技術だけでなく、医学的基礎知識や認知症ケア、コミュニケーション技法などをカリキュラムに沿って学び、修了後は、国家試験を受験し、合格すれば資格取得となります。
専門学校のメリットは、現場経験が少ない状態でも、知識と技術を段階的に身につけられる点です。
実習も組み込まれているため、実際の介護現場を想定した学習が可能です。
一方で、学費が発生する点や、通学が必要になる点はデメリットといえます。
ただし、自治体や学校によっては修学資金貸付制度が利用できる場合もあり、条件を満たせば返済免除となるケースもあります。
時間と環境を確保できる人にとっては、専門学校は効率的な取得方法となるでしょう。
短大より専門学校がおすすめな理由
介護福祉士を目的とする場合、短期大学よりも専門学校が選ばれやすい理由があります。
専門学校は、介護福祉士の養成に特化したカリキュラムが組まれており、国家試験対策や実技演習の比重が高い点が特徴です。
授業内容も資格取得を前提として設計されているため、学習内容と試験範囲のズレが生じにくいとされています。
一方、短期大学は一般教養科目の割合が多く、介護以外の分野も幅広く学べる反面、資格取得に直結しない科目も含まれます。
また、専門学校は現場経験のある講師が多く、実務に即した指導を受けやすいため、目的が明確な場合ほど、専門学校のほうがおすすめです。
若いうちに国家資格を手に入れたいなら福祉系高校がおすすめ
若年層で早期に介護福祉士を目指す場合、福祉系高校を選択する方法があります。
福祉系高校では、通常の高校教育に加えて、介護に関する専門科目や実習がカリキュラムに組み込まれており、一定の条件を満たすことで、卒業後に介護福祉士国家試験の受験資格を得ることが可能です。
このルートの大きな特徴は、10代のうちから国家資格取得を視野に入れられる点です。
早い段階で専門知識と実務経験を積めるため、卒業後すぐに介護職として働き始めることができ、結果として、若いうちからキャリアを形成しやすく、将来的な選択肢を広げやすい傾向があります。
ただし、進路選択が早期に固定されやすい点には注意が必要です。
介護分野以外への進路変更を考えた場合、一般高校と比べて選択肢が限られる場合もあります。
そのため、介護職への関心が明確で、長期的に働く意志がある人に向いている取得方法といえるでしょう。
介護士を目指せる専門学校選びのポイント
介護士を目指せる専門学校選びでは、国家試験対策・実習環境・通学のしやすさを総合的に確認することが重要です。
介護福祉士は国家資格であり、専門学校を卒業することで受験資格を得られますが、学校ごとに教育体制や支援内容には差があります。(参照:厚生労働省「学校種別 令和6年度介護福祉士国家試験受験率及び合格率(全体)」)
介護分野は慢性的な人材不足が続いており、資格取得後の就職先自体は多い一方で、「どの学校を選ぶか」によって合格率や定着率に影響が出ることが指摘されています。
合格率が高い学校は、試験傾向を踏まえた対策授業や模擬試験が体系化されているケースが多く、学習の質が安定しているのが特徴です。
ここでは、介護士を目指すうえで失敗しにくい専門学校選びの具体的なポイントを解説します。
介護士を目指せる専門学校選びのポイント
国家試験合格率・就職率の高さを確認する
専門学校選びでは、国家試験合格率と就職率を必ず確認することが基本です。
厚生労働省のデータによると、介護福祉士国家試験の合格率は全体平均で見ると例年70〜80%前後で推移していますが、合格率90%以上を維持している学校もあれば、全国平均を下回る学校も存在します。
また、介護業界は求人数自体が多いため、就職率が高く見えやすい傾向がありますが、注目すべきは「どのような施設に就職しているか」も確認すべきポイントです。
特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、病院、訪問介護事業所など、就職先の内訳が公開されている学校は、実務とのミスマッチが起こりにくい傾向があります。
加えて、就職支援担当者が常駐しているか、面接対策や履歴書指導が行われているかも確認しておくと安心です。
数値が明確に公開されている学校は、教育内容に一定の自信があると判断しやすいでしょう。
介護実習先の種類が豊富か
介護実習先の種類が豊富な専門学校は、卒業後の職場定着につながりやすいです。
介護福祉士養成課程では、法律に基づき複数回の実習が必須となっていますが、実習先の内容は学校によって異なります。
高齢者施設のみで実習を行う学校もあれば、障害者支援施設、病院、在宅介護サービスなど幅広い分野を経験できる学校もあります。
令和5年度介護労働実態調査では、29歳以下の離職が最も高く、20.4%の人が離職をしていることが報告されており、ほかの年齢と比べると2倍近い離職率となっていることからも、職場のミスマッチがあることがわかるでしょう。
このように、実習先が限られていると、就職後に業務内容や利用者層の違いに戸惑う可能性が高まります。
特に、在宅介護や地域包括ケアに対応した実習がある学校は、将来的な働き方の選択肢を広げやすいといえます。
実習先の数や種類、過去の就職実績と合わせて確認することで、実践的な学びができるか判断しやすくなるでしょう。
昼間部・夜間部など自分が通いやすいカリキュラムか
専門学校を選ぶ際は、自分の生活リズムに合ったカリキュラムかどうかを確認することが欠かせません。
介護福祉士を目指す人の中には、高校卒業後すぐに進学する人だけでなく、社会人や子育て中の人も多く含まれます。
そのため、昼間部だけでなく、夜間部や週数日通学型のコース、オンライン授業を併用している学校も増えています。
通学時間帯が合わないと、欠席や学習遅れにつながりやすく、結果的に国家試験対策が不十分になる可能性があるため、自分に合ったカリキュラムかどうかは重要な要素です。
介護福祉士になるための学校選びは、自分の現在の生活状況と、卒業までの数年間を具体的にイメージしながら判断しましょう。
介護士を目指せる専門学校は学びやすい環境かを確認しよう
介護士を目指すうえで専門学校を選ぶ際は、国家試験合格率や就職率、実習先の幅、通学しやすいカリキュラムかどうかを総合的に確認することが重要です。
介護福祉士は資格取得後の就職先が多い一方で、教育環境の違いが合格率や就業後の定着に影響するケースもあります。
今回紹介した日本福祉教育専門学校、東京福祉専門学校、首都医校はいずれも、国家資格取得を前提としたカリキュラムと実習環境、就職支援体制に一定の評価がある学校です。
基礎から学びたい人、実践重視で学びたい人、医療連携まで視野に入れたい人など、目的によって適した学校は異なります。
自分の状況や将来像を整理したうえで比較検討することが、無理なく介護士を目指すための第一歩になります。