低用量ピルは、避妊やPMSの改善、ニキビ改善など、女性の心身にさまざまな効果をもたらしてくれる薬です。
しかし、低用量ピルには複数の種類があり、自分に合ったものを選ばないと、期待する効果が得られないどころか、副作用のリスクを高めてしまうこともあります。
たとえば、年齢が上がるにつれて低用量ピルの副作用のリスクが高まるとされています。(以下引用参照)
またLEP による静脈血栓症は、年齢が高くなる程起こりやすい事が知られているため、LEP は原則として 40 歳以降の患者様にお勧めすることはあまりなく、また服用期限も 50 歳までとされています。
引用元:東京医科大学茨城医療センター「ほほえみ」
そこで本記事では、「低用量ピルの種類一覧」と、「目的別におすすめの低用量ピル」を紹介します。

PMSには低用量ピルがおすすめ|種類・料金・保険の有無や即日配送のクリニックも紹介
低用量ピルの種類とは?
低用量ピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類の女性ホルモンを配合した経口避妊薬で、ホルモンバランスの調整によって排卵を抑制し、避妊や生理痛の緩和、PMS(月経前症候群)などの改善効果があります。
どれも同じように見える低用量ピルですが、実際は複数の種類に分類されており、それぞれ作用の仕方や副作用のリスクが異なります。
分類方法には「1相性・2相性・3相性」といったホルモン量の違いによる分類と、「第1〜第4世代」といったプロゲステロン成分の違いによる分類があります。
また、服用スタイルにも「21錠タイプ」と「28錠タイプ」があり、ライフスタイルや体質に応じた選択が重要です。
本章では、まず低用量ピルの基本的な種類と分類の仕組みについて詳しく解説します。
低用量ピルの種類とは
1相性・2相性・3相性
低用量ピルは、1シート内に含まれるホルモン量の変化により「1相性」「2相性」「3相性」の3タイプに分類されます。
「1相性ピル」は、1シートすべての錠剤に同じ量のホルモンが含まれており、服用管理がしやすく初めて低用量ピルを服用する方にもおすすめです。
「2相性」はホルモン量が途中で一度変化するタイプで、「3相性」は3段階でホルモン量が変化する設計で、より自然なホルモン分泌のリズムに近づけられるのが特徴です。
ただし、ホルモン量が変化する2相性・3相性は、服用順を守る必要があるため、飲み間違いのリスクには注意が必要です。
月経移動を目的とする場合は、1相性の方が適していることもあるため、選ぶ際は服用の目的やライフスタイルに合わせて選択しましょう。
種類 | 特徴 | おすすめな人 |
---|---|---|
1相性 | すべての錠剤に同じホルモン量が配合されている | 服用ミスを防ぎたい人、ピル初心者、月経移動をしたい人 |
2相性 | ホルモン量が途中で一度変化する | 自然なホルモン変化を再現したい人 |
3相性 | ホルモン量が3段階で変化し、より自然なリズムに近い | 体への負担を抑えつつ、自然な周期に近づけたい人 |
第一世代~第四世代
低用量ピルに含まれる黄体ホルモン(プロゲスチン)は、開発年代や性質の違いにより第一世代~第四世代までに分類されます。
それぞれの違い・特徴は、以下表の通りです。
世代 | 成分名 | 特徴 |
---|---|---|
第一世代 | ノルエチステロン(NET) | 歴史が長く実績あり。やや副作用が出やすい |
第二世代 | レボノルゲストレル(LNG) | コスパが良く、多くの低用量ピルに採用されている |
第三世代 | デゾゲストレル(DSG) | 副作用が少なく、肌荒れ改善にも期待 |
第四世代 | ドロスピレノン(DRSP) | PMSやむくみにも効果的。美容目的でも選ばれる |
それぞれの世代にメリット・デメリットがあるため、目的や体質に合った成分を選びましょう。
21錠タイプ・28錠タイプ
ピルには「21錠タイプ」と「28錠タイプ」の2種類ありますが、両者の違いは偽薬(プラセボ)の有無です。
21錠タイプは有効成分を含む錠剤のみで構成されており、1シート服用後に7日間の休薬期間を設けます。
一方、28錠タイプは最後の7錠が偽薬で、休薬期間中も服用を続けるため、飲み忘れを防ぎやすいのが特徴です。
21錠タイプは費用を抑えられる反面、再開時に飲み忘れやすく、28錠タイプは継続習慣がつけやすい反面、やや割高になります。
項目 | 21錠タイプ | 28錠タイプ |
---|---|---|
錠数構成 | 有効成分を含む21錠 | 有効成分21錠+偽薬(プラセボ)7錠 |
休薬期間 | 7日間は服用なし | 偽薬7錠を服用して休薬期間に相当 |
服用リズム | 服用→休薬→次シート | 毎日服用を継続(28日間サイクル) |
飲み忘れのリスク | 休薬明けに忘れやすい | 連続服用で忘れにくい |
費用 | やや安価 | やや高め |
おすすめの人 | 管理がしっかりできる人 | 飲み忘れが心配な人 |
低用量ピルの種類一覧【世代別】
先述したように、避妊や生理痛の緩和、PMS改善など、さまざまな目的で活用される低用量ピルは、配合される黄体ホルモンの種類によって「第1世代〜第4世代」に分類されます。
ここでは、それぞれの世代ごとの特徴や、代表的な低用量ピルを一覧で紹介します。
低用量ピルの種類一覧【世代別】
第一世代|低用量ピルの種類一覧
第一世代の低用量ピルには、黄体ホルモンの一種であるノルエチステロン(NET)が含まれています。
国内で初めて承認された低用量ピルの世代であり、現在も幅広く処方されています。
生理痛の軽減や経血量の抑制に優れており、月経困難症や子宮内膜症などの治療目的で選ばれるケースが多いです。
また、ニキビや肌荒れの改善にも一定の効果が期待でき、美容を目的に使用されることもあります。
一方で、不正出血や吐き気、頭痛、むくみといった副作用が出やすい傾向があるため、体質に応じた選択が大切です。
第一世代 | |
---|---|
代表的な 低用量ピル |
・シンフェーズ ・フリウェルLD ・ルナベルLD/ULD |
特徴 | ・ノルエチステロン(NET)を配合 ・生理痛や経血量の軽減効果が高い ・治療や美容目的でも用いられる |
主な副作用 | ・不正出血 ・吐き気 ・頭痛 ・むくみ ・発疹や過敏症 |
保険適用の有無 | ◯(種類によって異なる) |
第二世代|低用量ピルの種類一覧
第二世代の低用量ピルには、黄体ホルモンの一種であるレボノルゲストレル(LNG)が使用されています。
すべてが3相性で構成されており、自然なホルモン分泌に近い仕組みで作られているのが特徴です。
第一世代に比べてホルモン量が抑えられており、副作用のリスクが軽減されていることから、多くのクリニックでも処方されています。
ただし、人によってはレボノルゲストレルの影響で体毛が濃くなる、体臭が気になるなどの症状を感じる場合もあります。
また、極めてまれながら血栓症の報告もあるため、服用中は体調の変化に注意が必要です。
第二世代 | |
---|---|
代表的な 低用量ピル |
・トリキュラー ・アンジュ ・ジェミーナ ・ラベルフィーユ |
特徴 | ・レボノルゲストレル(LNG)を配合 ・すべて3相性 ・ホルモン量が少なく副作用リスクが比較的少ない |
主な副作用 | ・頭痛 ・吐き気 ・不正出血 ・体臭や多毛(男性ホルモン作用) ・ごくまれに血栓症 |
保険適用の有無 | × |
第三世代|低用量ピルの種類一覧
第三世代の低用量ピルには、黄体ホルモン「デソゲストレル(DSG)」が使用されています。
第三世代の低用量ピルは全て一相性で構成されており、ホルモンバランスを安定的に保ちながら、副作用の発現を抑える工夫が施されています。
また、男性ホルモンを抑制する働きがあるため、ニキビや多毛症の改善に効果的とされ、美容目的での利用も注目されています。
エストロゲンの配合量も抑えられていることから、胸の張りや頭痛といった副作用も比較的出にくいといわれています。
ただし、血栓症リスクが高まる可能性はあるため、服用前には医師と相談しましょう。
第三世代 | |
---|---|
代表的な 低用量ピル |
・マーベロン ・ファボワール |
特徴 | ・デソゲストレル(DSG)を配合 ・全て一相性 ・ニキビ・多毛の改善にも効果 ・副作用が少なめ |
主な副作用 | ・頭痛 ・悪心 ・視力障害 ・発疹や過敏症 ・肝機能異常 ・抑うつや性欲低下(長期服用時) |
保険適用の有無 | × |
第四世代|低用量ピルの種類一覧
第四世代の低用量ピルには、ドロスピレノン(DRSP)という利尿作用を持つ黄体ホルモンが使用されています。
第四世代のピルは「超低用量ピル」であり、ホルモン配合量が最小限に抑えられているため、副作用の発現リスクがより低いとされています。
特にむくみや体重増加を抑えやすく、月経困難症やPMSの治療目的で広く処方されています。
ただし、避妊目的での処方は認められておらず、保険適用の治療目的に限られる点は注意しましょう。
第四世代 | |
---|---|
代表的な低用量ピル | ・ヤーズ ・ヤーズフレックス ・ドロエチ |
特徴 | ・ドロスピレノンを配合 ・超低用量ピルとして副作用を抑えやすい ・浮腫みや体重増加が起こりにくい ・35歳以上や授乳中でも使用できる |
主な副作用 | ・頭痛 ・悪心 ・不正出血 ・下腹部痛 ・まれに血栓症の報告あり |
保険適用の有無 | ◯(月経困難症や子宮内膜症など治療目的で適用可) |
低用量ピルのおすすめの種類一覧【目的別】
低用量ピルにはさまざまな種類があり、それぞれ成分や作用、副作用の出方が異なります。
そのため、低用量ピルを選ぶ際は「避妊」だけでなく、「生理痛を抑えたい」「ニキビを改善したい」「生理周期を整えたい」など、自分の目的に合ったピルを選ぶことが大切です。
ここでは、目的別におすすめの低用量ピルを一覧で紹介します。
低用量ピルのおすすめの種類一覧【目的別】
避妊目的の人におすすめの低用量ピル
避妊を主な目的として低用量ピルを選ぶ場合は、トリキュラー・マーベロン・ラベルフィーユ・ファボワールなどがおすすめです。
避妊目的の人におすすめの低用量ピル
- トリキュラー
- マーベロン
- ラベルフィーユ
- ファボワールなど
いずれも高い避妊効果と安定したホルモンバランスが特徴で、初めての方でも比較的服用しやすいからです。
また、エストロゲンの配合量が控えめな設計であり、性欲への影響が少ないという特徴もあるため、副作用リスクを抑えつつ、日常生活への影響を最小限に抑えられます。
加えて、避妊以外にも生理痛の軽減やPMS(月経前症候群)の緩和、生理周期の安定といった副次的な効果も得られるため、女性の体調管理全般に役立つ低用量ピルです。
ピル名 | 特徴 | 主な効果 |
---|---|---|
トリキュラー | 3相性で自然なホルモンバランスに近く、副作用が少なめ | 生理痛軽減、PMS改善、周期コントロール |
マーベロン | 男性ホルモン抑制作用があり、肌荒れにも配慮 | ニキビ改善、月経量の調整 |
ラベルフィーユ | トリキュラーの後発品でコスパ良好 | 生理痛の緩和、PMSの軽減 |
ファボワール | マーベロンのジェネリックで手に取りやすい価格 | ホルモンバランスの安定、肌トラブルの予防 |
ミニピル | エストロゲンを含まないためリスクが低い | 授乳中でも使用可能、月経の安定化 |
生理痛・PMS改善におすすめの低用量ピル
生理痛・PMS改善の場合、シンフェーズ・ルナベル・フリウェル・トリキュラーなどがおすすめです。
生理痛改善におすすめの低用量ピル
- シンフェーズ
- ルナベル
- フリウェル
- トリキュラー
- マーベロン
- ヤーズ
- ヤーズフレックス
- ファボワール
- ラベルフィーユ
- ヤーズ
- ヤーズフレックス
- ドロエチなど
いずれも子宮内膜の増殖を抑える作用があり、経血量の減少とともに痛みの軽減が期待できる低用量ピルです。
また、PMSや排卵痛など生理にまつわる不快な症状にも効果を発揮するケースが多く、医師から治療目的で処方されることもあります。
ピル名 | 特徴 | 主な効果 |
---|---|---|
ルナベル | 月経困難症の治療に用いられ、ホルモン配合量が安定 | 生理痛軽減、PMS緩和、経血量の抑制 |
フリウェル | ルナベルのジェネリックで、保険適用が可能 | 生理痛の緩和、子宮内膜症の改善 |
ヤーズ | 超低用量ピルで副作用が出にくい | PMS・生理痛・むくみの軽減 |
ヤーズフレックス | 連続服用で生理回数を減らせるタイプ | 生理痛の頻度を抑える、周期の管理がしやすい |
マーベロン | 第三世代ピルでホルモンバランスの安定に優れる | 生理痛軽減、ニキビ改善、月経量の調整 |
トリキュラー | 3相性で体に自然なホルモン変化を再現 | 生理痛軽減、周期の安定化、PMS改善 |
ラベルフィーユ | トリキュラーの後発品で価格が手頃 | PMS・生理痛の緩和、排卵痛の軽減 |
ファボワール | マーベロンのジェネリックで服用しやすい | ホルモンバランス調整、生理痛の軽減 |
生理周期のコントロールにおすすめの低用量ピル
生理のタイミングを調整したい場合は、マーベロン・ヤーズフレックス・ドロエチなどの低用量ピルがおすすめです。
生理周期のコントロールにおすすめの低用量ピル
- マーベロン
- ヤーズフレックス
- ドロエチなど
特にマーベロンやヤーズフレックスは、連続服用によって出血をコントロールできる設計となっており、生理日をずらしたりスキップしたりすることが可能です。
また、安定したホルモンバランスで不規則な生理周期の改善にも効果的とされており、月経トラブルの予防や体調管理にも役立ちます。
ピル名 | 特徴 | 主な効果 |
---|---|---|
マーベロン | 一相性でホルモンバランスが安定、周期調整がしやすい | 生理日の移動、ニキビ改善、避妊 |
ヤーズフレックス | 最長120日間連続服用が可能な超低用量ピル | 生理スキップ、PMS改善、月経困難症の治療 |
ドロエチ | 第四世代ホルモン配合でむくみにくい | 周期調整、PMS軽減、避妊 |
ニキビ改善におすすめの低用量ピル
ニキビ改善には、マーベロン・ファボワール・ヤーズ・ヤーズフレックス・ドロエチなどの低用量ピルがおすすめです。
ニキビ改善におすすめの低用量ピル
- マーベロン
- ファボワール
- ヤーズ
- ヤーズフレックス
- ドロエチなど
男性ホルモンの抑制作用を持つ成分が配合されていることから、皮脂分泌をコントロールし、ニキビの予防や改善に効果が期待できます。
避妊や生理痛の緩和を目的とせず、肌の調子を整えるためにピルを選ぶ方も増えており、美容目的での活用も一般的です。
ピル名 | 特徴 | 主な効果 |
---|---|---|
マーベロン | 男性ホルモンの抑制作用があり、肌荒れを抑える働きがある | ニキビ・吹き出物の改善、月経量の調整 |
ファボワール | マーベロンのジェネリックで、コストを抑えながら同等の効果が期待できる | ニキビ予防、肌トラブルの軽減 |
ヤーズ | 浮腫みにくく、ホルモンバランスを整える成分配合 | ニキビ改善、PMSの緩和 |
ヤーズフレックス | 連続服用が可能で、生理回数を減らし肌状態の安定が期待できる | PMS軽減、肌荒れ改善、生理周期のコントロール |
ドロエチ | ドロスピレノン配合で、むくみにくく肌にもやさしい | ニキビ抑制、むくみ軽減、月経困難症の緩和 |
治療目的(保険適用)におすすめの低用量ピル
治療を目的として低用量ピルを使用する場合は、ルナベル・フリウェル・ヤーズ・ヤーズフレックスなどがおすすめです。
治療目的で保険適用されるピル
- ルナベル
- フリウェル
- ヤーズ
- ヤーズフレックス
上記は、月経困難症や子宮内膜症などの治療目的で使用され、医師の診断に基づいて処方される低用量ピルです。
ただし、保険診療には毎回の診察や検査が必要で、通院の手間や診療費を含めると、自費診療と総額が大きく変わらない場合もある点には注意が必要です。
また、治療目的であっても医師の指示に従って継続的に服用する必要があり、自己判断での中断は避けましょう。
ピル名 | 特徴 | 主な効果 |
---|---|---|
ルナベル | 第一世代ピルで、月経困難症の治療に多く使われる | 生理痛緩和、経血量の減少、ホルモンバランスの調整 |
フリウェル | ルナベルの後発品で、保険適用可能なジェネリック | PMS軽減、月経困難症の症状改善 |
ヤーズ | 第四世代のホルモンを使用した超低用量ピル | PMS、月経困難症の治療、むくみ予防 |
ヤーズフレックス | 120日間連続服用可能な治療用ピル | 生理回数の抑制、強い生理痛の緩和 |
副作用が不安な人におすすめの低用量ピル
副作用のリスクをできるだけ抑えたいと考える方には、エストロゲン含有量の少ない超低用量ピルやミニピルがおすすめです。
副作用が不安な人におすすめの低用量ピル
- ヤーズ
- ヤーズフレックス
- ドロエチ
- ミニピル
上記の低用量ピルは、血栓症のリスク要因とされるエストロゲンの配合量を抑えているため、ホルモンバランスに敏感な方や副作用が心配な方でも始めやすい処方設計です。
ただし、生理痛やPMSの軽減、生理周期の安定など避妊以外の効果も期待できるものの、避妊目的には向かないものもあるため、目的に合わせて医師と相談しながら選びましょう。
ピル名 | 特徴 | 主な効果 |
---|---|---|
ヤーズ | 第四世代の超低用量ピルでエストロゲン量が最も少ない | PMS改善、むくみ軽減、血栓症リスク抑制 |
ヤーズフレックス | 長期連続服用が可能で生理回数を減らせる | 生理痛の軽減、周期コントロール、体調安定 |
ドロエチ | ドロスピレノン配合のジェネリックでコスパ良好 | 体重増加の抑制、PMS改善、月経量の減少 |
ミニピル | エストロゲンを含まず、副作用リスクが最も低い | 授乳中の使用可、生理周期の安定化 |
低用量ピルが使用できない人におすすめのピル
低用量ピルは体質や年齢的な理由で使用できない方もいますが、代わりとして用いられるのがミニピル(エストロゲン非配合ピル)です。
低用量ピルが使えない人におすすめのピル
- ミニピル(セラゼッタなど)
35歳以上で喫煙習慣がある方や、血栓症リスクが高い方(高血圧・肥満など)には、エストロゲンを含まないミニピルが推奨されることがあります。

出典元:青森労災病院「低用量ピル(経口避妊薬)について」
また、ミニピルは授乳中でも服用可能で、避妊効果に加えて、生理周期の安定や生理痛の軽減などの副次的な効果も期待できます。
ただし、日本国内では取り扱いのある医療機関が限られているため、事前に確認してから受診するようにしましょう。
ピル名 | 特徴 | 主な効果 |
---|---|---|
ミニピル (セラゼッタ等) |
エストロゲンを含まないため、血栓症リスクがある方にも対応 | 避妊、生理痛の軽減、授乳期の使用可能 |
低用量ピルで保険適用されるおすすめの種類は?
低用量ピルは避妊や生理に関する悩みの改善に役立つ薬ですが、すべてのピルが保険適用となるわけではありません。
保険が使えるのは、医師が「治療の一環」として処方した場合に限られます。
ここでは、保険適用になるピルの種類と、保険が使えないケースについて詳しく解説します。
低用量ピルで保険適用されるおすすめの種類は?
保険適用のピルの種類
治療を目的として処方される低用量ピルの中には、保険が適用されるものがあります。
具体的には、月経困難症やPMS(生理前症候群)、子宮内膜症の改善に効果があるとされるピルが対象です。
【低用量ピル】
- ルナベルLD
- フリウェルLDなど
【超低用量ピル】
- ルナベルULD
- フリウェルULD
- ヤーズ
- ヤーズフレックス
- ドロエチなど
保険が適用される場合、自己負担は原則3割で、月額1,000〜3,000円前後が目安です。
ただし、初診料や血液検査などが別途発生することもあり、総額はやや高くなる可能性もあります。
ピル名 | 分類 | 主な適応 | 月額目安(3割負担) |
---|---|---|---|
ルナベルLD | 低用量ピル | 月経困難症、PMS | 約1,000円 |
フリウェルLD | 低用量ピル | 子宮内膜症、月経困難症 | 約1,000円 |
ルナベルULD | 超低用量ピル | 月経困難症 | 約2,000〜3,000円 |
フリウェルULD | 超低用量ピル | 子宮内膜症、PMS | 約2,000〜3,000円 |
ヤーズ | 超低用量ピル | PMS、月経困難症 | 約2,500〜3,000円 |
ヤーズフレックス | 超低用量ピル | 長期服用による生理回数の抑制 | 約3,000円 |
ドロエチ | 超低用量ピル | PMS、生理痛 | 約2,500〜3,000円 |
避妊目的の低用量ピルは保険適用外
避妊を目的として低用量ピルを服用する場合は、保険の対象にはなりません。
日本の医療制度では、「病気や治療が必要な症状に対して処方される薬」が保険適用の対象とされており、避妊はその範囲に含まれていないからです。
そのため、トリキュラーやマーベロン、ラベルフィーユなど、避妊を目的としたピルはすべて自費診療扱いとなります。
治療目的で使用される場合は保険が適用されることもありますが、避妊のみを目的とした処方で保険が使えるケースはないため、注意が必要です。
ピル名 | 分類 | 特徴 | 保険適用 |
---|---|---|---|
シンフェーズ | 第一世代・低用量ピル | 月経痛や出血量の改善に有用 | ✕(自由診療) |
トリキュラー | 第二世代・低用量ピル | 3相性で自然なホルモンバランスに近い | ✕(自由診療) |
ラベルフィーユ | 第二世代・低用量ピル | トリキュラーの後発品でコストパフォーマンス良好 | ✕(自由診療) |
アンジュ | 第二世代・低用量ピル | 副作用を抑えた3相性ピル | ✕(自由診療) |
マーベロン | 第三世代・低用量ピル | 肌荒れ・ニキビ改善に適した設計 | ✕(自由診療) |
ファボワール | 第三世代・低用量ピル | マーベロンのジェネリックでコスパ◎ | ✕(自由診療) |
低用量ピルの種類が多いおすすめオンラインクリニック一覧
低用量ピルを選ぶ際は、自分の体質や目的に合った種類を処方してもらうことが重要ですが、すべてのオンラインクリニックが幅広い種類のピルを扱っているわけではありません。
そこでここからは、取り扱い種類の豊富さ・価格・サポート体制・配送の早さなどを比較しながら、低用量ピルの種類が充実しているおすすめのオンライン診療クリニックを厳選して紹介します。
エニピル

エニピル | |
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低用量ピルの種類 | トリキュラー/ファボワール/ラベルフィーユ/アンジュ/マーベロン/ルナベル配合錠/フリウェル配合錠 |
低用量ピルの料金 (12シートおまとめ) |
【ファボワール】22,176円(税込) 【ラベルフィーユ】22,176円(税込) 【アンジュ】22,176円(税込) 【トリキュラー】22,176円(税込) 【マーベロン】22,176円(税込) 【フリウェル配合錠LD】43,956円(税込) 【フリウェル配合錠LD】5,170円(税込) ※フリウェル配合錠LDは「毎月発送のみ」 |
診察料 | 無料 ※初回のみシステム利用料3,300円(税込) |
診療方法 | オンライン通話 |
診療時間 | 24時間診療可能 |
配送時間 | 当日発送(15時までの支払い完了) |
配送料 | 550円(税込) ※バイク便は9,900円(税込) |
定期配送 | 【12シートおまとめセット】 初月1,848円(税込)〜 【3シートおまとめセット】 初月2,178円(税込)〜 【毎月発送プラン】 初月2,563円(税込)〜 ※2回目以降2,980円〜/シート(税別) ※すべて医師の診察後に配送・決済。 ※途中での変更や解約も可能。 |
支払い方法 | ・クレジットカード ・後払い(コンビニ・郵便局・銀行・LINE Pay) ・分割払い(2・3・5・6・10回) |
エニピルのおすすめポイント
- 全17種類のピルがある
- 24時間いつでも診療が受けられる
- 最短翌日には低用量ピルが届く(当日15時までの支払い)
エニピルは、低用量ピルをはじめ全17種類のピルを取り扱うオンライン診療サービスです。
目的や体質に合わせた処方が可能で、予約不要・最短30分で診療開始とスピーディーに利用できます。
当日15時までの支払いで最短翌日には低用量ピルが届くため、急ぎでピルを入手したい方におすすめです。(※1)
LINEで24時間相談可能なサポート体制も整っており、初めて低用量ピルを服用する方でも安心して利用できます。
(※1)地域・天候によって翌々日になる可能性あり

エニピル | |
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運営会社 | 株式会社サルース |
住所 | 〒150-6221 東京都渋谷区桜丘町1番1号 渋谷サクラステージ SHIBUYAタワー 21階 |
エニピルの口コミ・評判は?偽物?届かない?料金・配送スピード・特徴を紹介
メデリピル

メデリピル | |
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低用量ピルの種類 | ・ファボワール28錠 ・ラベルフィーユ28錠 ・マーベロン28 ・トリキュラー28 ・アンジュ28錠 |
低用量ピルの料金 | 初月無料(定期便プラン) 2回目以降:2,970円(税込)〜/1シート ※送料別 |
診察料 | 無料(何度でも) |
診療方法 | オンライン(LINEチャット・ビデオ通話) |
診療時間 | 24時間受付 ※医師対応は診療時間内 |
配送時間 | 最短当日発送 |
配送料 | 定期便プラン:550円(税込) ※12シート・6シートおまとめプランは送料無料 |
定期配送 | 【12シートおまとめプラン】 ・初月:27,225円(税込) ・2回目以降:33,000円 【6シートおまとめプラン】 ・初月:14,108円(税込) ・2回目以降:17,820円(税込) 【定期便プラン】 ・初月:無料 ・2回目以降:2,970円(税込) |
支払い方法 | ・クレジットカード ・あと払い(Paidy) ・Apple Pay/Google Pay |
メデリピルのおすすめポイント
- 低用量ピルが初月無料で購入できる
- 24時間相談可能(LINEのメデリ相談室)
- 診療実績が豊富豊(処方シート数1,45万枚以上)
メデリピルは、処方実績145万枚以上の実績があるピルのオンライン診療サービスです。
初月の低用量ピル代が無料(※送料別)なうえに、24時間いつでもLINEで現役産婦人科医に相談でき、診療料もずっと無料という安心のサポート体制が魅力です。
取り扱うピルの種類も豊富で、生理痛やPMSなど悩みに応じた処方を受けられます。
梱包は中身がわからないよう配慮されており、プライバシー面でも安心して利用できます。
メデリピル | |
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運営会社 | mederi株式会社 |
住所 | 〒153-0044 東京都目黒区大橋2-22-6 唐木ビル5F |
ルナルナおくすり便

ルナルナおくすり便 | |
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低用量ピルの種類 | ・マーベロン28 ・ファボワール錠28 ・トリキュラー錠28 ・ラベルフィーユ錠28 ・アンジュ28錠 |
低用量ピルの料金 | 【定期プラン13シート】2,937円(税込) 【定期プラン13シート】 1,898円(税込) |
診察料 (初回のみ) |
1,500円(税込) |
診療方法 | スマホ診療(チャット+ビデオ通話) |
診療時間 | 24時間受付(診察は医師対応時間内) |
配送時間 | 最短当日発送(ポスト投函) |
配送料 | 無料(料金に含まれる) |
定期配送 | ・定期プラン(1シートずつ/1,898円) ・まとめ買いプラン(6シートずつ/1シートあたり2,937円) ・13シートなど中長期プランもあり ※契約の縛りなし、次回決済日前日までキャンセル可 |
支払い方法 | ・クレジットカード ・後払い(Paidy) |
ルナルナおくすり便のおすすめポイント
- ルナルナ(運営歴20年以上)が提供している
- アプリダウンロード数2,000万以上
- 送料無料
ルナルナおくすり便は、運営歴20年以上の「ルナルナ」が提供する低用量ピルのオンラインピル処方サービスです。
送料・解約手数料が無料といった利用しやすさが魅力であり、アプリは2,000万ダウンロードを以上もあります。
また、定期便やまとめ買いから選べる柔軟なプランに加え、スヌーズ機能付きアプリで飲み忘れも予防できます。
服薬管理と相談機能がひとつのアプリで完結するため、管理がしやすいです。
ルナルナおくすり便 | |
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運営会社 | 株式会社エムティーアイ |
住所 | 〒163-1435 東京都新宿区西新宿3-20-2 東京オペラシティタワー35F |
低用量ピルのおすすめ種類に関するQ&A
ここからは、低用量ピルのおすすめ種類に関するQ&Aを紹介します。
低用量ピルのおすすめ種類に関するQ&A
低用量ピルで避妊効果ないものはある?
基本的に、低用量ピルにはすべて避妊効果があります。
ただし、正しく服用しなければ効果は得られません。
たとえば、飲み忘れや飲む時間がバラバラになってしまうと、妊娠リスクが高まります。
PMSにおすすめの低用量ピルの種類は?
PMS(月経前症候群)の改善を目的とする場合は、ホルモンバランスを安定させやすい一相性のピルや、第四世代のヤーズ・ヤーズフレックス・ドロエチなどの超低用量ピルがおすすめです。
情緒の安定化やむくみの軽減などに効果が期待できます。
避妊目的におすすめの低用量ピルの種類は?
避妊を第一目的とする場合は、トリキュラー、マーベロン、ラベルフィーユ、ファボワールなどがおすすめです。
副作用が少なく、飲み忘れさえなければ高い避妊効果が期待できます。
ニキビ改善におすすめの低用量ピルの種類は?
ニキビ・肌トラブルを改善したい方には、マーベロン、ファボワール、ヤーズ、ヤーズフレックスなどの低用量ピルがおすすめです。
男性ホルモンの分泌を抑える作用があり、ニキビや皮脂の過剰分泌に効果的です。
低用量ピルと超低用量ピルはどっちがいい?
低用量ピルと超低用量ピルはどっちが良いかは、目的によって異なります。
避妊やPMS改善を含めた幅広い効果を求めるなら低用量ピル、**副作用リスクをできるだけ抑えたいなら超低用量ピルがおすすめされます。
ただし、超低用量ピルは避妊目的での使用が認められておらず、主に治療目的で使われます。
どちらが良いか迷う際は、必ず医師と相談して選びましょう。
低用量ピルの種類一覧・目的別のおすすめを参考に自分に合うピルを見つけよう!
低用量ピルは、世代別・相性別に多くの種類があり、それぞれに特徴や副作用のリスクがあります。
そのため、避妊だけでなく、生理痛の軽減や肌トラブルの改善、PMS対策など目的によって選ぶべきピルは異なります。
また、保険適用されるピルと自由診療のピルでは、価格や診察の流れにも違いがあるため、自分の体調やライフスタイルに合わせた選択が大切です。
低用量ピルで迷っている方は、本記事で紹介した種類別・目的別のピル一覧やおすすめクリニックでの無料相談で、自分に合ったピルを見つけましょう。