後頭部だけの薄毛は、前頭部や頭頂部から進む典型的なAGAとは異なります。円形脱毛症、髪を引く習慣、圧迫、頭皮の炎症なども考えられるため、AGA治療薬を自己判断で使う前に、原因を確かめることが先です。
まず整理したい後頭部の薄毛の状態
- 薄い位置は、つむじ周辺の頭頂部か、襟足側の後頭部か
- 円形・帯状に抜けているか、脱毛範囲が広がっているか
- 赤み・かゆみ・かさぶたなどの頭皮症状があるか
- 髪を強く結ぶ習慣、長時間の圧迫、手術や治療の履歴があるか
「頭の後ろが薄い」と感じても、つむじ周辺の薄さと、後頭部に限られた脱毛では調べる原因が異なります。生え際や頭頂部にも変化があれば、AGAが関係している可能性もあります。
位置や形だけで病名は決められません。
参照:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
脱毛が急速に進む、範囲が広がる、頭皮症状がある場合は、皮膚科で頭皮を診てもらってください。気づいた時期や変化の分かる写真、髪型・治療の履歴が診察の手がかりになります。
この記事では、原因候補と受診の目安、自宅で減らせる負担、見た目のカバー、原因別の治療を整理します。
参照:日本皮膚科学会「円形脱毛症になったら医師の診察をうけたほうがいいのでしょうか?」
以下はAGA診療に関する広告です。後頭部の局所的な脱毛や頭皮症状がある場合は、皮膚科で原因を調べることを優先してください。
| AGA治療薬 | 診療時間 | 診察料 |
|---|---|---|
| フィナステリド・デュタステリド ミノキシジル(内服・外用)など |
年末年始以外 24時間 |
無料 |
| 1ヶ月あたりの値段 | 配送スピード | 特典の有無 |
| 1,550円(税込)~(※1) | 最短当日配送(※2) | 有り |
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(※2)一部の地域に限ります。別途追加費用が必要です。詳細はサービスサイトで確認してください。
(※3)年末年始を除く
後頭部だけの薄毛はAGAの可能性が低い
後頭部の一部分だけが薄くなっている場合、前頭部や頭頂部から徐々に進む典型的なAGAとは異なります。ただし、薄い場所だけでAGAを否定することも、別の脱毛症と決めることもできません。
まずは「つむじ周辺が薄い」のか「襟足側に脱毛がある」のかを確かめてください。
襟足側の一部分だけが抜けているなら、AGAと決めつけず、皮膚科で原因を確かめてください。
頭頂部は頭の上側にあるつむじ周辺、後頭部は頭の後ろから襟足側を指します。鏡や写真で薄い位置を確認し、いつから変化したかも記録しておくと、診察時に伝えやすくなります。
参照:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
AGAは前頭部や頭頂部から徐々に薄くなる
男性型脱毛症では、生え際や頭頂部の髪が細く短くなり、薄毛が徐々に進みます。後頭部の一部分だけが急に抜けた場合は、ほかの原因も考える必要があります。
薄い位置を確認する際は、次の違いを目安にしてください。
| 見る部位 | 確認する変化 |
|---|---|
| 生え際 | 以前より後退し、髪が細く短くなっているか |
| つむじ周辺 | 髪の密度が徐々に減っているか |
| 襟足側の一部分 | 円形・帯状に抜けているか、範囲が広がっているか |
参照:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
写真では、髪の分け方や撮影角度によって地肌の見え方も変わります。一枚の写真で判断せず、以前の写真と比べて、薄くなった位置と変化の時期を確認してください。
生え際や頭頂部にも薄毛がある場合はAGAの可能性もある
後頭部だけでなく、生え際の後退や頭頂部の薄毛も徐々に進んでいるなら、AGAが関係している可能性があります。ただし、後頭部の脱毛まで同じ原因とは限りません。
例えば、生え際は以前から後退していた一方、後頭部には最近になって円形の脱毛が現れた場合、二つの変化を分けて医師に伝えます。
- 薄くなっている場所と、それぞれに気づいた時期
- 徐々に薄くなったか、急に抜けたか
- 円形・帯状の脱毛や、赤み・かゆみの有無
診察では薄い場所をすべて示し、後頭部の脱毛にも同じ治療が必要か確認してください。生え際にAGAが疑われても、後頭部の脱毛にAGA治療薬が適するとは限りません。
後頭部だけが薄毛になる原因
後頭部だけが薄いときは、円形脱毛症、髪を引く負担、圧迫、頭皮の病気などが原因候補になります。薄い場所だけでは区別できないため、抜け方と頭皮の状態、薄くなる前の出来事を確認してください。
診察前には、次の手がかりを整理しておくと説明しやすくなります。
| 原因候補 | 確認すること |
|---|---|
| 円形脱毛症 | 円形・帯状の脱毛があるか、範囲が広がっているか |
| 髪を引く負担 | 薄い場所に力がかかる髪型を続けているか |
| 圧迫・治療歴 | 手術や療養などの後、同じ場所に変化が出たか |
| 頭皮の病気 | 赤み、かゆみ、かさぶたなどを伴うか |
| 栄養・体調の変化 | 急な減量の後、頭髪全体の抜け毛も増えたか |
表は原因を確定するためのものではありません。薄くなった場所と時期、頭皮の症状を一緒に記録してください。写真があれば、範囲の変化も医師に伝えられます。
参照:日本皮膚科学会「円形脱毛症診療ガイドライン2024」
参照:日本皮膚科学会「他の病気と関連する脱毛はありますか?」
円形・帯状に毛が抜ける円形脱毛症
円形脱毛症は、後頭部の一か所に丸く現れることも、複数の場所に現れることもあります。まれに、頭髪の生え際に沿って帯状に抜ける「蛇行型」もあります。
形だけでは病名を決められません。次のように、数と広がり方も確認してください。
| 見え方 | 記録すること |
|---|---|
| 円形・楕円形 | 気づいた日と脱毛している場所の数 |
| 生え際に沿う帯状 | 後頭部や側頭部のどこまで広がっているか |
| 範囲が変わる | 以前の写真との差、新たに抜けた場所 |
参照:日本皮膚科学会「円形脱毛症とはどのような病気なのでしょうか?」
脱毛範囲が広がる、新しい場所にもできる場合は、写真を残して皮膚科を受診してください。円形に見えても、診察ではほかの脱毛症との区別が必要です。
髪を強く引く習慣による牽引性脱毛症
ポニーテールやお団子、編み込みなど、髪を引っ張る髪型を続けると牽引性脱毛症が起こることがあります。一般に生え際で目立ちやすいものの、後頭部に負担がかかっているなら、薄い位置と髪型の関係を医師に伝えてください。
- 髪を結ぶ位置と、引っ張られて痛む場所
- その髪型を続けている期間と頻度
- 編み込みやエクステの使用状況
牽引性脱毛症は、早い段階で負担を取り除くと回復することがあります。一方、長く続いて毛包が傷つくと、毛が戻りにくくなる場合があります。
参照:日本皮膚科学会「ヘアスタイルと脱毛症の関係はありますか?」
まずは髪を強く引く髪型を緩め、薄い場所が続くなら皮膚科へ相談してください。髪を結んでいるだけで、後頭部の脱毛の原因を牽引と決めることはできません。
圧迫や治療歴に関連する脱毛
後頭部に長時間の圧迫が加わった後、同じ場所に脱毛が生じることがあります。手術や療養の後に気づいた場合は、当時の状況と脱毛に気づいた時期を伝えてください。
- 手術・入院・療養をした時期
- 後頭部のどこに、どのような負担がかかったか
- 治療内容や使用中の薬、脱毛に気づいた時期
普段、枕を使って寝ているだけで圧迫性脱毛症とは判断できません。また、大きな手術の後には頭髪全体の抜け毛が増えることもあり、後頭部に限られた脱毛とは分けて調べます。
参照:日本皮膚科学会「円形脱毛症診療ガイドライン2024」
参照:日本皮膚科学会「他の病気と関連する脱毛はありますか?」
治療や薬は自己判断で中止せず、処方元と皮膚科に脱毛の経過を伝えてください。
頭皮の炎症や毛包の障害に伴う脱毛
後頭部の薄毛に赤み、かゆみ、かさぶたなどを伴う場合は、頭皮の感染症や炎症性の病気も調べる必要があります。原因によって治療が異なり、一部の病気では診断が遅れると毛が生えにくくなることもあります。
赤みやかさぶたを伴う局所的な脱毛は、皮膚科で頭皮を診てもらってください。
参照:日本皮膚科学会「他の病気と関連する脱毛はありますか?」
受診時には、症状が始まった時期と、最近使い始めたシャンプーや整髪料の名前を伝えます。診察までの間は強くこすったり、かさぶたを剥がしたりしないでください。
栄養不足や急激な減量に伴う脱毛は後頭部だけとは限らない
栄養不足や急激な減量の後に抜け毛が増えることはあります。ただし、後頭部の一部分だけが抜けているなら、食事の影響だけで説明できるとは限りません。
| 確認すること | 医師に伝える内容 |
|---|---|
| 食事・体重 | 食事量を大きく減らした時期と体重の変化 |
| 抜け毛の範囲 | 後頭部だけか、頭髪全体で増えているか |
| 体調・使用品 | ほかの体調の変化、使用中の薬やサプリメント |
過激なダイエットの後には、毛の生え替わりが影響を受け、抜け毛が増えることがあります。亜鉛欠乏症など、脱毛を伴う病気もありますが、見た目だけでは栄養不足かどうか分かりません。
参照:日本皮膚科学会「他の病気と関連する脱毛はありますか?」
後頭部の一部分だけが薄いのか、頭髪全体で抜け毛が増えたのかを分けて記録してください。自己判断でサプリメントを増やす前に、食事や体調の変化を医師へ伝えましょう。
後頭部だけの薄毛で受診した方がよいケース
後頭部の脱毛が広がる、繰り返す、急に抜け毛が増える場合は、皮膚科へ早めに相談してください。赤みやかさぶた、眉毛など頭髪以外の脱毛がある場合も、頭皮と毛の状態を診てもらう必要があります。
薄い場所の広さに加え、「いつから・どこに・どう変わったか」を確認してください。
以下の症状に当てはまらなくても、原因の分からない局所的な脱毛は皮膚科で相談できます。写真や記録がそろうまで受診を待つ必要はありません。
参照:日本皮膚科学会「円形脱毛症になったら医師の診察をうけたほうがいいのでしょうか?」
脱毛範囲が広がる・繰り返す・急速に抜ける
以前より脱毛範囲が広い、別の場所にもできた、何度も繰り返す場合は、皮膚科を受診してください。急に頭髪全体の抜け毛が増えた場合も、早めの診察が必要です。
| 気づいた変化 | 診察で伝えること |
|---|---|
| 範囲が広がった | 気づいた時期と、以前の写真との差 |
| 別の場所にもできた | 新たに見つけた部位と時期 |
| 繰り返している | 過去に脱毛した時期と治療歴 |
| 急に抜け毛が増えた | 増え始めた時期と、後頭部以外の変化 |
参照:日本皮膚科学会「円形脱毛症になったら医師の診察をうけたほうがいいのでしょうか?」
急な変化や拡大に気づいたら、写真を撮り続けて様子を見る前に受診を予約してください。一律の抜け毛の本数だけで、受診の要否は決められません。
生え際や頭頂部も徐々に薄くなっている場合は、次の記事でAGAの受診目安も確認できます。円形の脱毛や頭皮症状があるときは、まず皮膚科で原因を調べてください。
赤み・かゆみ・かさぶたなどの頭皮症状がある
薄くなった部分に赤み、かゆみ、かさぶたなどがある場合は、皮膚科で頭皮を診てもらってください。脱毛と皮膚症状が重なるときは、感染症や炎症性の病気などを区別する必要があります。
- 頭皮症状が出た時期と、脱毛に気づいた時期
- 新しく使い始めたシャンプー・整髪料の名前
- 処方薬や市販の育毛剤を使っているか
使用品を変えた時期と症状が重なっても、その製品が原因とは限りません。診察までの間は頭皮を強くこすらず、かさぶたを剥がさないでください。
頭皮症状を伴う脱毛には、ケア用品を増やして対処する前に、皮膚科で原因を確認してください。処方薬の変更や中止については、処方した医師に相談しましょう。
参照:日本皮膚科学会「他の病気と関連する脱毛はありますか?」
眉毛やまつ毛など頭髪以外にも脱毛がある
後頭部に加えて眉毛、まつ毛、ひげ、体毛も抜けている場合は、その部位も皮膚科で伝えてください。円形脱毛症では、頭髪以外に脱毛が現れることもあります。
- 毛が抜けたと感じる部位
- それぞれの変化に気づいた時期
- 後頭部の脱毛と同じ頃に始まったか
眉毛やまつ毛が薄いだけで病名は決められません。受診時は後頭部以外の変化も伝え、頭皮と毛の状態をまとめて診てもらってください。
後頭部の薄毛対策として見直したい習慣
自宅では、髪を強く引く負担、極端な食事制限、頭皮に合わないヘアケアを見直せます。ただし、習慣を変えるだけで円形脱毛症などを治療できるわけではありません。
思い当たる負担を減らしながら、薄い位置や頭皮の症状も記録してください。
後頭部の一部分だけが抜けている、範囲が広がる、赤みやかさぶたがある場合は、習慣の見直しと並行して皮膚科で原因を調べます。
参照:日本皮膚科学会「抜け毛を防ぐ生活上の注意点はあるでしょうか?」
髪を強く引っ張る髪型や過度なヘアケアを避ける
髪をきつく結んだり、エクステなどで同じ場所を引っ張り続けたりしているなら、結び方や固定方法を変えてください。結んだときに痛みや強い引っ張りを感じる場所が、薄い位置と重なるかも見ておきましょう。
| 続けている習慣 | 見直し方 |
|---|---|
| きつく結ぶ | 結ぶ位置を変え、強く引かないようにする |
| エクステや編み込み | 取り付け方や続ける期間を美容師に相談する |
| 頻繁なカラーリング | 施術の頻度と頭皮への刺激を見直す |
参照:日本皮膚科学会「ヘアスタイルと脱毛症の関係はありますか?」
参照:日本皮膚科学会「抜け毛を防ぐ生活上の注意点はあるでしょうか?」
薄い場所を美容師に示し、そこを引っ張らずに整えられる髪型を相談してください。髪型を変えても脱毛が続く場合は、別の原因がないか皮膚科で調べます。
極端な食事制限を避け、栄養の偏りを減らす
急な減量や食事量を大きく減らす習慣があるなら、無理のない食事に戻すことを考えてください。過激なダイエットの後には、頭髪全体の抜け毛が増えることがあります。
- 食事量を大きく減らしていないか
- 特定の食品を避け続けていないか
- 減量の後に抜け毛が増えたか
- サプリメントを自己判断で増やしていないか
参照:日本皮膚科学会「他の病気と関連する脱毛はありますか?」
食事制限の時期と、抜け毛に気づいた時期を記録してください。後頭部の一部分だけが薄い場合は、栄養不足だけが原因と決めず、脱毛した場所も医師に見せます。
病気の治療として食事制限を指示されている場合は、自分で変更せず担当医に脱毛のことを伝えてください。不足を調べずにサプリメントを増量することも避けましょう。
頭皮の状態に合った洗髪とヘアケアを行う
洗髪の回数や使用品は、洗った後の乾燥、刺激、油っぽさを見ながら調整します。薄毛が気になるからといって、洗う回数や頭皮マッサージを増やす必要はありません。
| 気になる状態 | 見直し方 |
|---|---|
| 洗髪後に乾燥・刺激がある | 使用品、洗い方、洗う頻度を見直す |
| 油っぽさが続く | 頭皮の状態に合う洗髪頻度を考える |
| 赤み・かゆみもある | 使っている製品と症状の経過を皮膚科で伝える |
参照:日本皮膚科学会「抜け毛を防ぐ生活上の注意点はあるでしょうか?」
洗髪後に症状が出るなら、使用品の名前と症状が出た時期をメモしてください。赤みやかゆみを伴う脱毛が続く場合は、新しいケア用品を重ねる前に皮膚科へ相談してください。
後頭部だけの薄毛の治療方法
後頭部の薄毛に共通する治療薬はありません。円形脱毛症、髪への牽引、頭皮の病気など、診断された原因によって対応が変わります。
| 診断・原因 | 対応の方向 |
|---|---|
| 円形脱毛症 | 脱毛の範囲や進行に応じて治療を選ぶ |
| 牽引・圧迫 | 原因となる負担を減らす |
| 頭皮の病気 | 感染症や炎症など、診断された病気を治療する |
| 栄養不足 | 不足の有無と原因を調べ、必要に応じて補う |
| AGA | 診断と薬の適応を踏まえて治療を選ぶ |
先に発毛薬を選ぶのではなく、皮膚科で後頭部の脱毛の原因を調べることが出発点です。
参照:日本皮膚科学会「円形脱毛症診療ガイドライン2024」
参照:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
円形脱毛症は皮膚科で範囲や進行に応じた治療を受ける
円形脱毛症と診断されたら、脱毛の範囲や進み方などを踏まえて治療を選びます。後頭部にできたという理由だけで、治療法が決まるわけではありません。
| 対応の例 | 医師と話すこと |
|---|---|
| ステロイド外用 | 使用する範囲、塗り方、副作用 |
| ステロイド局所注射 | 対象となる病状、痛みや皮膚への影響 |
| 経過観察 | 再診の時期、広がった場合の対応 |
これらは治療の例です。広範囲に脱毛している場合や再発を繰り返す場合には、別の治療が検討されることもあります。
- 自分の病状でその治療を選ぶ理由
- 期待できる変化と、副作用や通院の負担
- 再診の時期と、症状が変わった場合の連絡先
処方薬の量や使い方は自分で変えず、副作用が気になるときは治療先へ連絡してください。
牽引や圧迫が関係する場合は原因となる負担を減らす
髪を引く力や後頭部への圧迫が脱毛に関係しているなら、その負担を減らします。ただし、手術や療養中に使う器具などは、安全上の理由もあるため自分で外せません。
- 髪型による牽引:美容師に、引っ張られる位置と結び方を伝える
- 装着物の圧迫:担当の医療スタッフに、当たる位置と痛みを伝える
- 手術や療養後の脱毛:治療先と皮膚科に、経過を説明する
牽引性脱毛症は、早い段階で負担を取り除くと回復する場合があります。一方、長く続いて毛包が傷つくと、元に戻りにくくなることもあります。
参照:日本皮膚科学会「ヘアスタイルと脱毛症の関係はありますか?」
負担を減らしても脱毛が続くなら、ほかの原因がないか皮膚科で診てもらいます。
頭皮の炎症がある場合は原因となる病気を治療する
赤みやかさぶたを伴う脱毛では、皮膚科で頭皮の病気を調べます。感染症と炎症性の病気では治療が異なるため、見た目だけで薬を選ぶことはできません。
赤みやかさぶたのある部分に新しい育毛剤を重ねる前に、皮膚科で診察を受けてください。
診察では、使っているシャンプーや整髪料、すでに塗っている薬を伝えます。治療中のヘアケアや、再診が必要な症状もその場で聞いておくとよいでしょう。
一部の病気では治療開始が遅れると毛包が傷つくため、見た目のカバーだけで様子を見続けないことが大切です。
参照:日本皮膚科学会「他の病気と関連する脱毛はありますか?」
栄養不足が疑われる場合は原因を調べて不足を補う
食事制限や体調の変化から栄養不足が疑われる場合は、食事内容と経過を医師に伝えます。必要な検査や補充は、その結果を踏まえて判断するものです。
- 普段の食事と、避けている食品
- 体重の変化と、抜け毛が増えた時期
- 持病、使用中の薬やサプリメント
- 後頭部だけか、頭髪全体で抜け毛が増えたか
亜鉛欠乏症などで脱毛が起こることはありますが、後頭部が薄いだけで不足する栄養素は特定できません。サプリメントを自己判断で増量せず、必要な対応を診察で相談してください。
参照:日本皮膚科学会「他の病気と関連する脱毛はありますか?」
AGA治療薬は診断・性別に応じて医師が適応を判断する
AGA治療薬は、AGAと診断された人に対し、性別や薬の適応などを踏まえて医師が選びます。原因の分からない後頭部だけの脱毛に、一律に使う薬ではありません。
日本皮膚科学会のガイドラインでは、フィナステリドとデュタステリドの内服は男性型脱毛症に推奨されています。一方、女性型脱毛症には行うべきではないとされています。
| 状況 | 薬を選ぶ前にすること |
|---|---|
| 後頭部の脱毛の原因が分からない | 皮膚科で局所的な脱毛の原因を調べる |
| 女性が男性用の薬を検討している | 使用せず、診断に合う治療を医師に相談する |
| AGAと診断された | 持病や併用薬を伝え、適応と副作用を聞く |
参照:日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」
他人の処方薬を使わず、自分の診断に合う治療を医師と決めてください。生え際や頭頂部にも薄毛があれば、後頭部とは分けて変化を伝えます。
AGAと診断された後、治療で期待できる変化や効果が現れるまでの期間を知りたい場合は、次の記事が参考になります。
後頭部だけの薄毛に関するQ&A
後頭部の薄毛が自然に戻るか、ストレスが原因かは、薄い位置だけでは分かりません。脱毛が始まった時期や広がり方によって、取るべき対応が変わります。
自然に戻ると考えて待つ前に、脱毛が広がっていないか、頭皮に症状がないかを見ておきます。
後頭部だけの薄毛は自然に治ることがありますか?
原因によっては自然に改善します。ただし、「後頭部だけ」という位置から、回復するかどうかは予測できません。
円形脱毛症では小さな脱毛斑が自然に改善する人もいますが、再発したり、範囲が広がったりすることもあります。髪を引く負担による脱毛も、負担を減らした時期や毛包の状態によって経過が異なります。
- 診断と、経過観察を選ぶ理由
- 脱毛範囲を記録する方法
- 再診の時期と、予定より早く連絡する変化
参照:日本皮膚科学会「円形脱毛症になったら医師の診察をうけたほうがいいのでしょうか?」
参照:日本皮膚科学会「ヘアスタイルと脱毛症の関係はありますか?」
範囲が広がる、繰り返す、頭皮に赤みやかさぶたがある場合は、自然に戻るのを待たずに皮膚科を受診してください。
ストレスだけで後頭部が薄毛になるのですか?
ストレスだけが原因とは限りません。円形脱毛症では精神的ストレスがきっかけの一つになる可能性はありますが、直接の関係が分からないまま発症する人もいます。
ストレスを感じていた時期と脱毛に気づいた時期が近くても、それだけで原因は決まりません。
参照:日本皮膚科学会「ストレスは円形脱毛症の原因になりますか?」
受診時には、気になっている出来事に加え、脱毛の形、髪型の習慣、頭皮症状も伝えます。ストレスが落ち着くまで受診を待たず、局所的な脱毛の原因を皮膚科で調べてもらってください。
後頭部だけの薄毛は原因を確かめてから対処しよう
後頭部の一部分だけが薄い場合、見た目だけでAGAや円形脱毛症とは決められません。まず薄い位置と抜け方を整理し、皮膚科で原因を調べます。生え際やつむじ周辺にも変化があれば、合わせて伝えてください。
- 後頭部のどこが薄いか、いつ気づいたか
- 範囲が広がったか、別の場所にも脱毛があるか
- 赤み・かゆみ・かさぶたなどの頭皮症状
- 髪型、手術・治療歴、食事や服薬の変化
以前の写真があれば、今の状態と見比べて変化した場所を医師に示せます。写真がなくても、診察を受けるうえで問題はありません。
脱毛が急に広がる、繰り返す、頭皮に赤みやかさぶたがある場合は、記録がそろうのを待たずに皮膚科を受診してください。
原因が分かるまではAGA治療薬やサプリメントを自己判断で追加せず、髪を強く引く習慣など、減らせる負担を見直します。見た目が気になるなら髪型やウィッグでカバーしながら、診断に合った対応を進められます。
参照:日本皮膚科学会「円形脱毛症になったら医師の診察をうけたほうがいいのでしょうか?」
